Notice:This incident was about 2 years ago, and this product renew it was late 2013.
※このエピソードは、2013年5月末に起こったIncidentに基づくが、同年後半以降にメーカー/代理店による対応・対策済み。 思い出話なので、無用な誤解の無き様。
2013年5月30日の自転車通勤中でのこと。 段差をクリアする為に腰を浮かせて軽くバニーホップ。 着地した瞬間、「コキン。」という音に続いて、何かが転がって行く音…………??
何かと思って見てみれば、Garmin用ハンドルマウントのアーム部分がポッキリ。 ……つまり転がっていったのは、「それ」についていたはずのGPSサイクルコンピュータ、Garmin Edge 500……Noooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!
……このTNI製のGarmin GPS Mountは、ハンドルマウント部が上下2ピースに別れており、更に前後にGPSマウント位置を調整できる様、GPSマウントアーム部分が別ピースになっている3ピース構造。 素材は全てアルミで、当時の競合品としてはBar Flyの様な樹脂製とK-Edgeの様なアルミ製があったが、どちらも素材・仕上げ・価格のバランス面でイマイチ納得できなかった上に、競合品の半額程度という価格が決め手になり、このモデルを購入に至った。
この手のトラブルとして、GPS本体側のツメが樹脂製であることから、度重なる付け外しで摩耗したり、マウント側がエッジの立ったアルミのせいで削れられたりすることで、緩くなって脱落、あるいは取り付け不可になるという話はちょくちょくネット上で目にしていたが、まさかマウントそのものが破断するとは思わず。
※因みにこの製品は本体がアルミ製でがっしり(その分重い)している一方で、デリケートなGPSマウント部は樹脂製ということで、日々の使用に耐え、通勤車であることからの頻繁な付け外しでも安心そうというのも選択のポイントであった。
通年使用してきてこれならしょうがなくも思えるが、その実、取り付けて10日もしない内にこうなってしまった。 その辺りは、ハンドルマウント側にはみ出しているグリスや、GPSマウント部分のビスの綺麗さからも伺えると思う。 また、破断した箇所はアーム固定と前後位置調節を兼ねたボルトが間を通る、アームで最も細い部分であり、折れるとすれば一番ヤバイ部分。 もちろん、取り付けミスの可能性も疑ったが、見ての通り、そう複雑な部品構成ではないし、取り付け時の記憶でも無理な締め方はしておらず。
※とは言え、このボルト通過部分ヤケに細いが大丈夫か、と少し思ってはいた。 思えばこれがモヤモヤの根源。
有り得る話として、アームを固定しているボルトが、日々の振動で「微妙」に緩み、ハンドルマウント側とアームの接触面が「微妙」に浮いた状態になり、着地の衝撃を受けた際に、固定ボルトに近い側と遠い側の間で「微妙」なガタがてこのように働き、弱い(細い)部分に力がかかってポキって感じなのだが、下のステム下部側からの写真でも分かるように、ハンドルマウント側に脱落しなかったアームの一部がしっかりボルトで固定されており(Edgeが無事だったことで安堵して、ボルト側の脱落可能性をすっかり忘れたまま20kmは走っていた)、それならば、これらが脱落せずに残ってるあたり意味不明。 つまり、てこになるほどの緩みはなかったんじゃないかと。 それ以前にそもそもガタついていれば、Edge本体が揺れて見づらいとか、ハンドル周りに異音が出るとかでわかりそうだし。
落下したEdgeは少しキズが入ったものの、幸いにして壊れなかったことを始めとして、二次被害はなかったことや、当時はあまりにも短期間で破断した事実に、怒りよりは呆れて変な笑いしか出てこなかったので、結局のところ特に販売店やメーカーにクレームしたりはせず。 また、事象発生直後にざっと見た感じでは、Web上で同様のインシデントに触れている記事や写真は見当たらず、たまたまこの個体がハズレだったのかなぁというところで、この件はひとまず終了。 ただ、やっぱりモヤモヤ感が引っかかっていたのか、今回のネタを書くのに困らない程度に写真をマメに撮っていたあたりが我ながら細かい。 よってこれらの写真は今更撮影したわけではなく、当時の撮影データ。 お陰で破断した日も、Exifデータではっきり確認できた。
その後、GPSのマウント方法をこのパーツ導入前の状態に戻し、続く夏を駆け抜け、暑さのまだ残る9月末、事故に遭遇、入院となった。 当然しばらくはこんなことにかまってもいられず、リハビリ~社会復帰から、業務・生活が落ち着いてくるまでに一年強を費やした事も相まって、このサイトのネタの為に写真データを整理するまで、すっかり忘却の彼方の事案であった。
んで、このテキスト打っている時にふと、本当にオレがハズレを引いただけなんだろうかというモヤモヤ感が蘇ってきた為、Google先生に相談(検索)すると……、
http://www.excite.co.jp/News/recall/20130627/Recall_22416.html
自分のインシデント発生が2013年5月末、Exciteでの記事掲載が2013年6月末。 ってことで、思いっきりリコール対象であった模様。 設計なり製造やQCに問題があったのではないかと推測。 追う形で何箇所かに掲載されている記事を読んだら、あの変な笑いも蘇ってきた。 結果として返金や交換対応が行われた模様。 そんなこんなで、自らの失われた1年半を超え、ついに明らかになった真相、と思えばちょっとロマンティックでもある。
※今まで真相を知らなかったのは自分だけで、ロマンティックとか寝ぼけたこと言って、我ながら御目出度い限りであるという自己ツッコミもあるが、それは捨て置けと自分の心が叫んでいる……情弱なオレ乙……Leave Me Alone, P L E A S E……
……まぁそれはともかく、今更蒸し返して補償だ何だムキーッというのはないし、寧ろモヤモヤが消えてスッキリしているしで、これらの写真データが陽の目を浴びることになったのも感慨深い。 それに、ユーザーによる取付は問答無用で保証対象外というのも珍しくない自転車アフターパーツ系業界においては、かなり早い時期に対応策を打ち出していて、非常に好感が持てる。 当時、自分以外で同じインシデントに遭遇し、運悪くGPSの破損やそれをきっかけとした更なる被害に合われた方には、誠にお気の毒であるとしか言い様がないが、当然そういう方に於かれては、即問い合わせなりクレームを入れているケースが大半かと思うので、何らかの対応を受けているであろう。 また、今回の検索時にも、更に重大な事故に発展した事案があったようには見えなかったので、2015年2月の現在においては、こういうこともありました、っていう単なる思い出話として考えていいかと思う。
TNIは、そのラインアップに玉石混淆感はあるものの、一部アイテムでの微妙にイイ所を突いてくるニッチさ加減や、極端なレーシングスペック(素材・軽さ・仕上げ…の結果、無駄に高額になる割に耐久性は下がる)にせず、価格と品質とのバランスを取ってくるあたりとか、割りと大事にしたいメーカーの一つで、今でもそう思っているが、今後はハズレを引かない様、フォースの加護があらんことを祈りたい。 更に言うならば、この製品はTNIだけでなく、Mr. Control等複数ブランドで販売展開されていたようで、尚更TNIだけが悪いというわけでもない。
……余談。こういう突然系のトラブルの時、頭の中ではBilly Oceanの“Suddenly”が流れて、物悲しいやらシュールやら。 だが、よりによって、自分自身に対して笑いを取ろうとしてるのが何と言うか、「ああ、こういうのが逃避行動ってやつだよな。」と。 アホだろ、オレ。
Be First to Comment